甘い口づけ~ 遠い思い出~ 井上陽水 いっそセレナーデ – YouTube
あれ? なんだか口の中が甘く感じる
歯磨きしたはずなのに、ふと「口の中が甘い」と感じることがあります。
最近アイスを食べる頻度は増えたけれど、それでも歯磨きはちゃんとしているし…と少し気になって、歯科で歯茎をチェックしてもらいました。
結果は問題なし。歯周病などの兆候もなく、「味覚異常?」という可能性が浮かんできました。
ネットで調べてみると——
亜鉛不足/糖尿病/ホルモンバランスの乱れ/薬の副作用/風邪の後遺症/脱水症状/そして定番の「ストレス」などが原因として挙げられます。
普段から水分摂取が少ない方だとは自覚はしていますが、冷房の効いた治療室にずっといる私にとって「脱水症状」はちょっと大げさにも感じます。
となると、やっぱり“ストレス”?でも…自分ではストレスが少ない方だと思っているんです。
ただ、ストレスは「量」の問題だけではなく「受け取り方」や「感受性」に大きく左右されます。
だからこそ、「今の自分がどんな状態なのか?」は、案外わかりづらいものですよね。
*鍼灸師のセルフメンテナンス
私は鍼灸師です。自分の違和感にも鍼灸で向き合ってみようと思いました。
鍼灸はWHO(世界保健機構)やNIH(米国国立衛生研究所)もその有効性を認めています。
主に「ツボ刺激による神経反射」「微細な傷による修復反応」「交感神経から副交感神経へのスイッチ」が働くとされていますが、わかりやすく言えば、“癒し効果”です。
「癒し」と聞くと漠然とした印象を持たれるかもしれませんが、私の解釈では「ストレス由来の症状には、なんであれ有効」と言い換えられると思っています。
実践!自分に鍼をしてみる
もちろん、「舌に違和感があるから、舌に鍼を打つ」…そんなことはしません。
心因性の不調に対しては、みぞおちが緩み、呼吸が深くなるよう導くことがポイントです。
背中への施術はさすがに自分では難しいですし、服を脱ぐのも面倒(笑)。
仕事のスキマ時間で行うので、今回は「頭」と「膝から下」からツボを選びました。
- 百会(頭頂部)
- 足三里(膝下)
- 三陰交(内くるぶし上)
百会に鍼をし、足三里に刺鍼すると腸が動き始め、三陰交では唾液の分泌が感じられました。
そのまま10分ほど放置し、深い呼吸ができて、軽く疲れが取れたような感覚に。
*クライアントさんへの施術は、もっと丁寧に
もちろん、クライアントさんに施す施術はもっと細やかです。
お尻や肩甲骨の圧痛点、後頭部や背骨周囲の筋肉など、コリや動きに制限を感じる箇所を丹念に緩めていきます。
鍼灸はストレス性の不調に“身体からのアプローチ”を可能にします
例えば、借金に悩んで「首が回らない」と言う人がいたとして——
鍼灸で首のコリが取れたとしても、借金が消えるわけではありません。
でも、身体と心を落ち着かせることで痛みが緩和されると、「ストレス」と「身体症状」を切り分ける感覚が得られてくるんです。
ストレスって得体が知れないと大きく感じますが、解決策が見えてくると、それはもはや“ストレス”ではなく「対応すべき課題」に変わっていきます。
だから私は、鍼灸は“ストレスと身体症状のつながりを断ち切る”役割を持つと考えています。
*日常の違和感には、鍼灸を思い出してください
もちろん、他にもセルフケアの方法はあります。
ジョギング、ハイキング、入浴、アロマ、瞑想、読書、カラオケ——どれも素敵な方法です。
でも、趣味に没頭できる人ばかりではありませんし、ハイキングや温泉にも時間と費用がかかります。
そんなときは、ぜひ鍼灸を思い出してください。
「口の中がなんとなく甘い」
「眠っても疲れが取れない」
そんなささやかな違和感こそ、心と体のバランスが崩れかけているサインかもしれません。
鍼灸は、そんな日常の不調にも、そっと寄り添うことができる手段なのです。