「肩こり=肩の問題」だけではありません!

 東洋医学から見ると、肩こりに悩む方の多くは、「肩の筋肉が硬くなっているから」と考えがちです。

 確かに、長時間のパソコン作業やスマホの使用による“悪い姿勢”は、肩こりの大きな要因です。

 しかし鍼灸師を長年やっていると、肩こりの要因は多々あり、胃腸の不調からくるケースもよく見ます。

胃腸の不調が姿勢を変え、肩こりを引き起こす

「今日は胃が痛い!」と胸を張って言う人は、世界中探してもまずいません。胃腸に不調があると、人は自然とお腹をかばうように背中を丸め、肩をすくめてしまいます。この姿勢が続くことで、首・肩周辺の筋肉が緊張し、慢性的な肩こりへとつながっていくのです。

つまり、胃腸の不調が「いかり肩」や「猫背」を引き起こし、それが肩こりの根本原因になるというわけです。

☘東洋医学で見る「脾胃」と「肩こり」の関係

東洋医学では、胃腸の働きを「脾胃(ひい)」と呼び、気血の生成に深く関わる重要な臓腑と位置づけています。脾胃が弱ると、気血の巡りが悪くなり、筋肉に十分な栄養が届かなくなります。その結果、肩の筋肉が硬くなり、こりや痛みが現れるのです。

また、脾胃の不調は「湿(しつ)」という余分な水分を体内に停滞させる原因にもなり、これがさらに筋肉の重だるさやこりを悪化させます。

肩こりに対する鍼灸治療:胃腸から整えるアプローチ

肩こりの治療において、単に肩の筋肉を緩めるだけでは不十分なことが多いです。胃腸の不調にアプローチすることも大切です。

当院では、以下のような経穴(ツボ)を組み合わせて施術を行います

症状使用する主な経穴目的
肩こり(筋緊張)肩井(けんせい)
天柱(てんちゅう)
局所の血流改善と
筋緊張の緩和
胃腸の不調中脘(ちゅうかん)
足三里(あしさんり)
脾兪(ひゆ)
胃腸機能の調整と
気血の生成促進
姿勢の改善大椎(だいつい)
膈兪(かくゆ)
自律神経の調整と
背部の緊張緩和

鍼灸では、全身のバランスを整えることで、肩こりの改善を目指します特に、胃腸の働きを整えることで、自然と姿勢が改善され、肩の緊張も和らいでいくのです。

患者さんの声をご紹介します

40代 女性(渋谷区在住)

長年、肩こりに悩んでいて、マッサージに通ってもすぐ戻ってしまっていました。こちらで胃腸の調子を整える施術を受けてから、肩が軽くなるだけでなく、姿勢も良くなったと周囲に言われるようになりました!

30代 男性(代々木上原勤務)

肩こりがひどくて首が回らなかったのですが、先生に“胃腸が関係しているかも”と言われてびっくり。施術後は肩がふわっと軽くなり、食欲も戻ってきました。

最後に:肩こりは「肩」だけの問題ではない

慢性的な肩こりに悩む方は、ぜひ一度「胃腸の調子」にも目を向けてみてください。

東洋医学のツボ・経絡を活かした鍼灸治療は、身体全体の調和を取り戻すことで、肩こりを改善する知恵があります

渋谷・代々木上原エリアで鍼灸院をお探しの方は、ぜひ当院へご相談ください。肩こりの原因を丁寧に見極め、あなたに合った施術をご提案いたします。