先日、長く通ってくださっている患者さんがこんなことをおっしゃいました。
「先生、最近物忘れが多くて…。
このままどんどん認知症になってしまうんじゃないかと不安なんです。」
この言葉、実は最近とてもよく聞きます。
よく考えてみると当然のことかもしれません。
私自身も年齢を重ねていますし、長く通ってくださっている患者さんも同じように歳を重ねています。
定年退職をきっかけに来院されなくなった方もいらっしゃいますが、長く関係が続いている方も多くいらっしゃいます。
そして皆さん、同じようにこうおっしゃいます。
「最近、物忘れが増えたんです。」
実は私自身も
「あれ?何を取りに来たんだっけ?」
ということが増えてきました。
ですから、そのお気持ちはとてもよくわかります。
物忘れ=すぐ認知症ではありません
まず知っておいていただきたいのは、
年齢とともに多少の物忘れが増えるのは自然なこと
ということです。
例えば
・人の名前がすぐ出てこない
・何を取りに来たか忘れる
・覚えるのに少し時間がかかる
こうしたことは多くの方が経験する、いわば脳の自然な変化です。
一方で認知症の場合は
・同じことを何度も聞く
・出来事そのものを忘れてしまう
・生活に支障が出る
といった違いがあります。
つまり、
忘れたことに気づいているうちは、あまり心配しすぎなくて大丈夫なことが多いのです。
「睡眠」が良くなると頭がすっきりすることがあります
ある患者さんがこんなことをおっしゃいました。
「先生、最近よく眠れるようになったら、
頭がすっきりして物忘れが減った気がします。」
実はこれは珍しいことではありません。
脳は眠っている間に
情報を整理したり、疲れを回復したりしています。
ですから睡眠の質が悪いと
・頭がぼんやりする
・集中力が落ちる
・物忘れが増える
ということが起こりやすくなります。
逆に睡眠が整うと
頭がすっきりした感じが戻る方も多いのです。
「腸」が整うと頭が軽くなることもあります
もう一つ、患者さんからよく聞く言葉があります。
「便通が良くなったら、頭のもやもやが楽になりました。」
東洋医学では昔から
腸の状態と身体全体の調子は深く関係している
と考えられてきました。
最近は医学の研究でも
腸と脳はつながっている(腸脳相関)
と言われています。
便秘が続くと
・身体が重い
・頭がぼんやりする
・気分がすっきりしない
という方も少なくありません。
腸が整うと、
身体も頭も軽く感じる方が多いのです。
鍼灸で整えていること
鍼灸では
・自律神経を整える
・睡眠の質を整える
・胃腸の働きを整える
・身体の巡りを良くする
といったことを大切にしています。
すると結果として
「よく眠れるようになった」
「便通が良くなった」
「頭がすっきりした」
という変化を感じる方もいらっしゃいます。
年齢を重ねることは悪いことばかりではありません
年齢を重ねると身体には変化が起こります。
でもそれは衰えだけではありません。
経験や知恵、
人とのつながり、
心の余裕。
若い頃にはなかったものもたくさん増えていきます。
物忘れを必要以上に怖がるよりも
身体を整えながら穏やかに年齢を重ねていくこと。
それがとても大切だと思っています。
もし気になることがあれば、
どうぞ気軽にご相談ください。